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指輪をはめたい [映画(日本)]

岩田ユキ監督 『指輪をはめたい』
(日本/2011年/108分/G指定)

赤富士薬品・置き薬営業部所属の片山輝彦(山田孝之)はスケートリンクで転倒し、一過性健忘症になる。カバンの中のプロポーズ用の指輪を誰に渡すつもりだったのか思い出せない彼は、それとなく探りを入れ、同じ会社の研究者・住友智恵(小西真奈美)、風俗嬢・潮崎めぐみ(真木よう子)、移動人形劇屋・鈴木和歌子(池脇千鶴)の3人にまで花嫁候補に絞り込むが、その中から一人を選び出せない。困り果てた輝彦は、スケートリンクで知り合った少女エミ(二階堂ふみ)に相談するが…。伊藤たかみの小説 『指輪をはめたい』の映画化です。

三股ときましたか。

一部記憶がすっぽり抜け落ちているにもかかわらず、即仕事復帰する輝彦。典型的な日本の労働者ですね(欠けた記憶を取り戻すため、あえて日常をなぞっている風でもありましたが)。その彼に恋人らしき態度で接してきたのが、知的で完璧に美しい先輩。色っぽくて気のいい風俗嬢。ドジだけど安らぎをくれる人形劇屋…つまり三股、しかもそのうちの2人には置き薬の契約までさせてます。彼女たちとの関係が手探りのまま三人同時進行を続けるため、かなりドタバタと往生際の悪い展開が繰り広げられますが、女性監督らしいやわらかな描写のおかげで、生々しさや切迫した感じはありませんでした。オープニングタイトルのお洒落具合、台詞の質からしても、ターゲット層は完全に女性。主要人物は演技のできる人たちで固めてあるので、その点は安心です。もうちょっと起伏があれば、より楽しめるのではないかと思います。

水森亜土の両手描き健在。

"指輪をはめたい" 公式サイト
"指輪をはめたい" 公式ブログ
"芥川賞受賞作家・伊藤たかみ原作『指輪をはめたい』の…" シネマト・ピックス・オンライン


指輪をはめたい [DVD]

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こちらは書籍:
指輪をはめたい (文春文庫)

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  • 作者: 伊藤 たかみ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 文庫


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ウェイク・ウッド ~蘇りの森~ [映画(ヨーロッパ)]

デヴィッド・キーティング監督 『ウェイク・ウッド ~蘇りの森~』
(WAKE WOOD/アイルランド/イギリス/2011年/90分/?指定/劇場未公開)

幼い娘アリス(エラ・コネリー)を不慮の事故で亡くした、獣医パトリック(エイダン・ギレン)と薬剤師ルイーズ(エヴァ・バーシッスル)夫妻。新しい暮らしを求め、地方の町ウェイク・ウッドに移り住んだふたりは、深夜地元住人のアーサー(ティモシー・スポール)たちが死者を蘇らせる儀式を行うのを目撃してしまう。アリスともう一度会いたいと、儀式に参加するふたり。だが戻ってきた娘は、ほかの蘇りとは様子が違っていた。イギリスの老舗ホラーメーカー、ハマーフィルムの作品です。

出産のような蘇り。

アメリカ同様、アイルランドやイギリスのホラーも、びっくり、どっきり、痛そう、気持ち悪い…が中心のようです。スピード感とストレートな描写でギャーギャー騒ぐ今どきの作品とは異なり、実にオーソドックスな作りで、2011年の作品にしては古臭い空気が流れてました。ですが見せ方がいい。牛の安楽死のシーンを決定的な瞬間ではなく、その物音に一斉に反応する他の牛たちで描写したのが、特に印象に残っています。住居に生活感があまりないことから、制作費の規模も想像がつきますが、手堅い仕事ぶりです。先の読める展開を時代遅れと笑うか、お約束と歓迎するか。地味ながらも、ツボは押さえた作品でした。

牛の超活用術。

"ウェイク・ウッド~蘇りの森~" EARTH STAR Entertainment
"Wake Wood" Hammer Film Productions
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美しき棘 [映画(フランス)]

レベッカ・ズロトヴスキ監督 『美しき棘』
(Belle épine/フランス/2010年/80分/?指定)

母を亡くしたばかりの少女プリュダンス(レア・セドゥ)。父は仕事でカナダに滞在中。姉のフレデリック(アンナ・シガレヴィッチ)は親戚の家から戻ってこない。刹那的な生き方に魅かれる彼女は、パリ郊外で危険なバイクレースに興じる若者たちと知り合い、自分の居場所を見つけたかに思えたが…。

思春期真っ只中の17歳少女。

父は仕事で海外に。姉は母の死を実感したくないと、親戚の家に居候。誰もいない家で独り暮らすプリュダンスは、母の死に負い目を感じていても、それを打ち明ける相手がいない。新たな恋人フランク(ジョアン・リベロー)はあくまでも欠けたピースの穴埋め。行き場を失いふらつく彼女の内面に連動してか、物語自体もとりとめなく、漂うような描写が続きます(女性監督らしい空気感ではありますが)。言葉少ななプリュダンスの心情は、表情や立ち振る舞いから充分伝わってきますが、それは女優の演技によるところが大きく、終盤の特に夜が明けてからの、それまでの停滞を一掃するかのようなシーンでは、演出の力をもっと発揮して欲しかったですね。作品中の服装、電化製品、ニュース映像などから、時代設定は20年以上前のようです。始終仏頂面のプリュダンスを演じたレア・セドゥ。まだ幼さの残る10代かと思ったら、この時点で20代半ばでびっくり。彼女はなかなかいいですよ。

身近な人の死を後悔しない者はいない。

"『美しき棘』 Belle epine" ONLY HEARTS Co.,Ltd.
"美しき棘" フランス映画祭201
レベッカ・ズロトヴスキ『美しき棘』インタヴュー
"Belle Epine" PREMIERE

美しき棘 [DVD]

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惑星戦記 ナイデニオン [映画(ドイツ)]

ジャック・モイク監督 『惑星戦記 ナイデニオン』
(NYDENION/ドイツ/2010年/93分/?指定)

宇宙の主権を巡り同盟領土が分裂、開戦から57年。戦いによる死者は120億人にも及んでいた。元サイコン帝国エースパイロットで、運び屋のリック・ウォーカー(ジャック・モイク)は、シンシア・パーキンス大使(アネット・シュミーデル)を和平交渉の場に送り届ける仕事を請け負う。目的地まで2時間。旅は順調に思われたが、味方であるはずの帝国軍の襲撃を受け、ふたりを乗せた宇宙船は惑星ナイデニオンに不時着してしまう。ドイツのSF作品です。

57年戦い続ける底力。

失った人材は人造人間で補充しているようですが、それにしたって、よくもまあそこまで資源や物資が続くもんだなと、冒頭で早くも苦笑い。このざっくりとした脚本は誰の仕事?とスタッフ欄を見たところ、ジャック・モイク。製作、監督、脚本、ミニチュア制作、編集、衣装、音楽にも名を連ねる彼は、この物語の主役リックを演じた人でした。実は彼、ドイツのパナセンサー社などで映画の特殊効果を担当した、プロの技術屋さんだそうです。余暇を使い、映画好きの仲間たちと作り上げたこの壮大なスペースオペラは、制作開始から完成まで15年。とにかく頑張りました。だから、脚本に工夫が足りないとか、キャストに華がない、そもそも長髪が似合ってない…などと、ネチネチ言うのは今回控えておきます。プロアマ入り乱れで、自主製作の域を遥かに超えたこの作品。SFへの熱い想いがあふれてました。

胴体着陸大好き。


"惑星戦記 ナイデニオン" 公式サイト
"惑星戦記 ナイデニオン" シネマトゥデイ
"NYDENION"

惑星戦記ナイデニオン [DVD]

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  • 出版社/メーカー: アメイジングD.C.
  • メディア: DVD

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